おぼえておきたい

記憶力がないのでおぼえておきたいことを書いています。

Galaxy S21 Ultra 5Gの極めて個人的なレビュー

updated on 2022/02/01

2021年上期のAndroidスマートフォンの到達点。

docomoへのMNPをしつつ申し込み→ahamoへ変更。Galaxy SII以来の9年ぶりのGalaxy, 色は最近は明るい色が好きなのでPhantom Silver。

総評

全体的に高機能かつ全体的なUXが良いハイスペックスマートフォン

ただし細かい欠点はあり、価格についても考えてはいけない。

2022/02/01 概ね良い機種であったが、2021秋以降はこの価格帯であればiPhone 13 Pro Maxのほうが無難。圧倒的なズーム性能くらいしか勝てるものがない。Androidが良いのであればS22シリーズを待つか、Pixel 6の方が良いだろう。

f:id:Ten_meteor:20210504233942j:plain

f:id:Ten_meteor:20210504234011j:plain

前提

所持スマホMi Note 10 Pro(カメラ用)+ iPhone XS MaxApple Watch母艦・決済用)

画面は大きいほうが良い派、操作性や重さは考慮しない。

Androidスマホで重要なのはカメラ。最低でもMi Note 10よりも優秀で使いやすいカメラがほしい。子供撮りたい。

故障時サポートの問題、VoLTEの互換性、5Gの互換性、技適コンプライアンス等々考えて、国内入手可能な端末が優先。

2台持ちなのでDSDSは重要ではない。

旅人(原神プレイヤー)である。

地方都市在住。

Pros & Cons

Pros

Dual teleカメラによる優秀な望遠性能

1/1.33 108MP巨大センサーメインカメラの暗所性能

優秀なAIシーン判定、多機能なカメラ

画面が大きい、そして美しい、明るい

Snapdragon 888の優秀なGPU、優秀なISP

通信周りの仕様がとにかく優秀

Global価格$1249を考えると妥当な値付け

汎用充電規格 USB PD3.0 PPS 25W

Cons

撮影時ノイズが乗りやすい

カメラの露出が合わないことがある

2つの望遠の間に苦手な距離がある

原神するにはもっとパワーが欲しい

キャリア版のみ、docomo専売、シングルSIM仕様、eSIM非対応

ケースがない、とにかくでかい

超音波式指紋認証+Edge displayのため画面保護選びが難しい

バッテリーはそこまでもたない、充電は2021年ハイエンドの中では遅い

かなり高価

カメラ

  • primary: 24mm相当 f1.8 ISOCELL HM3 1/1.33' 108MP(nona-bayer 12MP) laser AF+PDAF, OIS
  • ultra-wide: 13mm相当 f2.2 1/2.5' 12MP PDAF
  • tele1: 72mm相当 f2.4 1/3.2' 10MP PDAF, OIS
  • tele2: 240mm相当 f4.9 1/3.2' 10MP PDAF, OIS
  • front: 28mm相当 f2.2 1/2.8' 40MP PDAF

ついに来た、デュアル望遠の時代!

Mi Note 10が2xと3.7xのデュアル望遠を搭載していて使いやすかったので、ぜひ続いてほしいと思っていたところ、2020年末以降、Mate 40 Pro+, Galaxy S21 Ultra, Xperia 1 III, Vivo X60 Proでデュアル望遠が搭載され、ついに時代が追いついた感じがある。

3倍画角はさっと使いやすく、10倍ペリスコープは他の追随を許さない高性能ズームが可能。私の被写体はほとんどが動き回る子供なので、望遠が使えると撮影の幅が増えて使いやすい。

自動に委ねるか、自分で撮るか

私はスマートフォンのカメラの独自性は処理性能と機械学習による推論だと思うので、自動でうまくやってくれる方が好み。

Galaxyのカメラは基本的にAIのシーン判定に任せて自動で撮ることで、誰でも写りのよい写真・動画を撮るための機能が充実している。"一眼レフカメラのようにレンズを切り替えて撮る"XPERIAとは完全に異なる思想でデザインされている。

Galaxyの色付けは(一時期のHuaweiほどではないにしろ)派手目で、iPhone, Xperia, Aquosよりも色が強調された感じになる。これは完全に好みの問題。

シーン判別だけでなく、シャッターを切った瞬間にまばたきが疑われる場合に警告が出たり、水平が合うと表示されたり、全体的に非常に気が利くカメラアプリで使いやすい。

2つの望遠カメラは10MPのセンサーのはずだが、写真を撮ると12MPで出力される。メインカメラもnona-bayer(9ピクセルで1ピクセルとして機能する)で12MPで出力するので、リアカメラは全て12MPの画像を出す。色味もレンズによって大きく変わらず、4基のカメラモジュールであくまで1つのカメラのように立ち振る舞う。

不完全ながらHEIC対応

Androidでは採用例の少ないHEICでの撮影に対応しているため、写真のサイズをより圧縮することが可能。(HEICだと2MB/枚くらい、jpegだと10MB/枚くらい) ただし、ポートレートモードなど通常の写真モード以外ではjpegになるため、サイズが膨れ上がる。

動画撮影中にカメラの切り替えが可能

iPhoneのように動画撮影中にシームレスにカメラの切り替えが可能。 ただしこれができるのはFHD 60fpsまでか4K 30fpsまでで、4K 60fpsは録画中はカメラを変えられない。4基のカメラ全てで4K 60fpsを撮れるが、この制限のせいで使いにくい。

ノイズ

すべてのカメラに共通して、拡大時のノイズが多く、シャープさが一歩足りない。人の髪の毛やまつ毛を見るとしっかり写せていないものが多い。

ソフトウェア側でもう少し改善できないのだろうか? DXO Markでもノイズに関して酷評されている。

メインカメラ含め、ノイズの少なさ、シャープさはMi Note 10のほうが優秀なので、Galaxyの弱点のように思う。

苦手な距離と得意な距離

デュアル望遠レンズにより唯一無二の広い撮影レンジを持つが、3倍(72mm)と10倍(240mm)が離れすぎているため、5-9倍辺りの画角は相対的に苦手。先代S20 Ultraの4倍やNote20 Ultraの5倍の画角がないため、得意な距離が異なる。

フロントカメラが強い

40MPのフロントカメラは通常時はquad bayerで10MPとして機能する。

他のスマホのリアカメラ並に優秀なカメラで、優秀なHDR、多彩な動画モード、ポートレートモードなど機能も優秀。

また、写っているのが1人か2人以上かで自動で画角が変わる機能が便利。

ディスプレイ

おそらく大きさを許容できるのであれば最高のディスプレイの1つ。現在最新のGorilla Grass Victusに覆われている高級仕様。

画面輝度は驚異の最大1500 nitsで快晴の下でも普通に文字が読めて素晴らしい。

10-120Hz可変リフレッシュレートに対応しており、FHD+, WQHD+どちらでも120Hz可能。ここは明確にS/N 20 Ultraから進化。すごくなめらかかつ電力効率に貢献する。 

WQHD+は肉眼では見えないほどの解像度なので、常用はFHD+で十分と思われる。

パフォーマンス

Snapdragon 888

XiaomiやOPPOの最上位機種と比較してGalaxyはパフォーマンス抑えめに調整されていて10~15%程度低め?ゲーミングスマホなどのフル稼働状態のSD865や870と大差ない性能といったところ。Antutu v9では700,000前後になる(SD888機は800,000近くまでいく機種が多い)

発熱時に自動でクロックダウンするように調整されるため、高負荷時が継続すると性能が落ちるが、割とうまく調整されていると思う。他のSD888はもっとクロックダウンがひどい印象がある。

通常稼働時においては過剰な性能で、非常にキビキビ動作する。ゲームをしない限り、なんの文句もないだろう。(そもそもゲームしないのにSD8xxが要るのか?という疑問は考えない)

Mi Note 10で学んだ事項として、カメラを重視するのであればSoCが優秀でないとそもそもカメラが起動しない+撮影後の画像処理時間が長くなり不便なので、ハイエンドSoCは非常に安定かつ高速に動作して素晴らしい。

ゲーム、というか原神

原神は無理、というか原神が重すぎ。

肝心の原神は、FHD+でGame BoosterでMax FPS設定にした上で、シャドウを低、視覚効果を中、モーションブラーを切にしてプレイしている。最初の数分は温度が低いため60fps出るが、5分程度稼働すると43℃を超え、リミッターがかかるため40fps台を維持するのがやっとになる。これメインでプレイするのは無理。デイリー回収程度なら可能。

原神v1.5アップデートで重くなったとも言われているし、60fps最高設定安定はそもそもSD888のゲーミングスマホでも厳しいのでは?最高画質でやりたければPCかiPad Proしかない。

*iPhone 13 Pro/Maxは60fpsで15分程度維持でき、クロックダウンしてもなおスムーズな時のGalaxy S21と大差ないので、性能差は圧倒的。Snapdragon 888ではA15bに歯が立たない。

f:id:Ten_meteor:20210430145617j:plain

原神の設定

f:id:Ten_meteor:20210430145655j:plain

ネットワーク

極めて優秀。

docomo専売のため汎用性はないものの、5Gはn78, n79, n257に対応し、数少ないmmWave対応機種でdocomoのフルスペック機種。

4GもB1, B3, B19, B21, B28, B42対応で、地方都市民にとって非常に重要なB21が使える。Global版ではB21は非対応なので、国内版でちゃんと対応してくれたのはありがたい。

また、Wi-Fi 6E 2x2 MIMO HT160Hzに対応し、最大速度は2.4Gbps。多くのWi-Fi6対応機種は80MHzまでのため最大1.2Gbpsであり、国内発売機種で160Hz対応のスマホは他にはP40 Proくらいしかない激レア機能。そもそものWi-Fiの掴み自体も非常に良く、壁一枚程度なら1Gbps超のリンク速度を維持し、他のスマホが届かない遠距離でも5GHzを掴めたりと、スマホとしては非常にWi-Fiの性能が良い。

価格と入手性

高いが、気にしたら負け。S20 Ultraよりも安くなったとはいえ、12GB+256GBで$1249。国内価格¥151,000は為替($1≒¥109)と消費税を考えると妥当な値付け。

Samsung毎年のことだが、キャリア専売、しかもdocomoのみはいただけない。2021/04/19段階ではahamo契約ではdocomo端末を買えないことも相まって入手性は良いとはいえない。

また、キャリア版の常としてそのキャリア以外のバンドは原則として使用不可になっており、docomo専売の本機は特殊な対応バンドになっているので、海外で使うとかMNPする際に注意が必要。この制限は確実にキャリアのエゴなので総務省に仕事してほしいなぁ…

2021/04/30現在、docomo版は売り切れ入荷未定。結構売れるらしい。

充電とバッテリー

充電

USB-PD 3.0 PPS 25W充電に対応。バッテリー容量が19.4Whで、25分で50%、70分程度でフル充電できる。PPSでないPD3.0 15Wだと1.5倍くらいかかるのでPPS充電器を用意したいところ(同梱してほしかった…)。

数字だけ見ると中国Huawei, OPPO(OnePlus), Xiaomiなどの60W超えの高出力と比較して控えめだが、これらは独自規格の専用充電器が必須であるのに対してSamsungは標準規格PD PPSに準拠しているため、専用充電器を必要としない点が非常に偉い。Anker等のPPS対応充電器が多数販売されているので、これらを使うことで高速充電が可能で扱いやすい。

最近Anker nano IIが出たので、これと合わせると超軽量で優秀な充電環境が整う。

バッテリー持ち

すぐにバッテリーが尽きるようなことはないが、決して長持ちではなく、稼働中はどんどん減っていく。特に原神は高負荷なためみるみる減る。昼休みなどでゲームを挟みながら1日動かすのでギリギリくらい。

しかしこれはS21 Ultraが持ちが悪いという意味ではなく、Snapdragon 8xxの機種はみんなこんな感じと思われる。Youtubeを探すとS21 Ultraはこれでも良い方らしいので、120fpsでSD888をフル稼働させている最上位機種大丈夫なのだろうか…?

ケースと画面保護

ケース

いいものがない。S Pen入るケースデカすぎやろ舐めとんのか。

現在使っているのはラスタバナナのトライタンケース。

画面保護

初めから貼ってある。下手なものを貼ると超音波式指紋認証が効かなくなるので選ぶのが難しい。

 

あと、とにかくでかいので片手でなんとかギリギリ使えるくらい。基本的には両手で使うもの。