結局買ったiPhone13 Pro Max。買って3ヶ月経ったので書きます。
なぜ発売日に買わなかったか(言い訳)
- Apple Watchの方がより楽しみだった
Apple Watch Series 7は速攻で買いました。 - 高い
高い。 - 完全にPro向け雰囲気のプレゼンだったため、自分の用途に合うのか実機情報が出回るまで疑問だった
ProResとかCinematic modeは一般ユーザーが常用するようなものなのかは微妙なところで、発表会を見てたらやや気後れしました。実際はそれらを使わなくてもすごい、万能なiPhoneに違いなかったのですが。 - 実際の性能が予約時は不明だった
この世には2種類のスマホがある。原神できるスマホと、できないスマホだ。 - 品薄で争奪戦が厳しかった
なぜ今さら買ったのか(言い訳2)
- Snapdragon 8 gen 1も恐らく爆熱である公算が大きくなった
SD888も大概アチアチSoCなんですが、その方向は変わらないようです。 - Galaxy S21 Ultraが露出が合わずに何枚も写真を無駄にした
Galaxyは2021/10のアップデート適用あたりから露出が合わないバグと思われる現象が頻発していて、白飛びや黒つぶれ写真を量産しています。
2022/02に配信されたアップデートで露出がバグる問題は改善しています。 - Galaxy S21 Ultraはシャッターを切った瞬間の画像が撮れるわけではない(ラグがある)が、iPhoneはほとんどない
これを重視している人をあまり見ないのですが、Androidだと押してからコンマ数秒遅れる機種が多いように思いますし、画像処理に数秒を要するのが普通です。iPhoneはシャッターボタンを押してからのラグが相対的に少ないのに加え、画像処理にかかる時間もかなり短いです。 動く被写体(具体的には子供)を撮る場合にかなり影響します。 - A15 bionicの性能やワットパフォーマンスは圧倒的
A15bは現状原神を実行するにあたり最高のSoCと思われる。Snapdragon 888のGalaxy S21 Ultraでは原神は厳しい。 原神が動くスマホは殆どないのだ… - なんと在庫があった(楽天モバイル 2021/11/02)
品薄とは。
なぜ13 Pro Maxか?
13 "Pro"
今回のiPhone 13シリーズは無印とProの差が12シリーズ以上に著しく、Proの付加価値は大きいです。
- ProMotion (120Hz)
- GPUパフォーマンス(コア数が4→5)
- LiDAR
- メインカメラのセンサーサイズ
- 3x望遠カメラ
- マクロモード
- 筐体仕上げの違い(Proはステンレス+テクスチャドグラス、無印はアルミニウム+グレアグラス)
個人的にはGPU性能の差とLiDARが結構大きいと思います。
原神は極限のGPU性能を要求するゲームです。iPhone 13 Pro Maxも最高設定で10分を超えるとややフレームレートが落ちるようですが、そもそも10分もの間60fpsに張り付くスマホ自体がゲーミングスマホ以外にほぼ存在しません。つまりGPUコア5つでもギリギリなので、GPUコア数が減ると余裕がなくなり発熱でフレームレート低下が発生しやすくなると思われます。
LiDARは3D Scanner appなどを使ってかなり簡単に3Dモデルを作成することができます。思い出を保存する手段として、うまく使うと写真や動画以上のインパクトがあるので、さっと取り出して使えるiPhoneに期待します。
"Max"
私はスマホの画面は大きいほど良い過激派です。
確かに大きく重くなりますが、表示領域の拡大(Proよりも約+20%)、放熱面の有利から高負荷時のパフォーマンスと充電性能の向上、バッテリーライフの延長など性能面においては大型機のメリットは凄まじいです。
また、スマホとしては大きいと言ってもGalaxy Z Fold 3あたりと比べれば遥かに小型で軽量、十分片手で操作できる大きさと重さ(238g)です。くれぐれもでかいケースや重いケースをつけないようにする必要はありますが。
価格
$1099、日本では¥134,800。絶対額としては高いのですが、$1=¥111.5程度で換算されており、2021/11/10の為替レート$1=¥113を考えるとやや有利です。その後更に円安が進んでいるのでお得度は増しています。(ちなみに、iPhone 13シリーズの中では最も割安です。13 Proが$1=\111.7, 13が$1=\112.4, 13 miniが$1=\112.9)
今回は楽天モバイルでiPhoneアップグレードプログラムで48分割して24回分免除を受けるつもりで買いました。この場合返却が必須になりますが¥2808*24+3300=¥70,692で、リセールバリューは48%の見込みです。
残価設定型の場合、買い替えタイミングを縛られてしまう代わりに、画面割れなしの動作品であれば価格下落がないので、小傷も付けないように気をつけて使ったり、バッテリー劣化を極度に恐れる必要はなくなります。
雑感
長い前口上になりましたが…
全体としては満足しています。
パフォーマンス、特にゲーム
A15 bionicは高性能ですが、普通に使っているだけでは他のハイエンドSoCやA12などの旧世代との差は感じないと思います。実際、ブラウジングレベルではSnapdragon888と差を感じません。
一方、ゲーミングパフォーマンスはぶっちぎりです。愕然とするほど高いです。
特筆すべきは発熱の少なさです。確かに原神動作中は熱くなるものの、Snapdragon888を思えばかわいいもので、熱を感じ始めるまでの時間も長いです。発熱が少ない=サーマルスロットリングが起きにくい、なのでこれがゲーミングパフォーマンスの高さの根源だと思っています。
2021になっても最高レベルに重い原神ですが、起動も爆速(Galaxy S21 Ultraの半分近い時間で起動)、最高設定60fpsで結構まともに動作します。10分程度でスロットリングが目立ちだすので、シャドウ設定などを下げて軽くするのが良いかなと思っています。シャドウ低であればかなり長時間60fpsが安定します。美しいディスプレイと大画面から、ゲーム端末としては極めて優秀だと思います。
バッテリー
極めてバッテリーもちが良いです。
上述の通り高負荷時の発熱が少ないため、本来はすぐにバッテリーが無くなる高負荷時ほど際立っており、あの超高負荷な原神でも6時間以上連続プレイできる計算でした。
軽く使っている程度では1日で50%消費することすら稀なレベルで、バッテリーをフル充電していなくても十分夜まで持つだろうという信頼が置けます。
充電は30分で60%程度回復するため、歴代iPhoneでも速いほうだと思います。バッテリーが大型化していますがその分充電時の電力もより大出力を受け入れるようになっており、その充電性能を最大限活かすためにはUSB PD 27W (9V-3A)が必要と思われます。ワットチェッカーで調べた限り、充電残量が50%以下では9V-2.89A前後が継続しました。iPhone 12 Pro Maxでは最大でも9V-2.4A前後だったので、最大出力は大きくなっています。
最大27Wの充電は数字的には遅いのですが、前述の通り消費の速度が恐ろしく遅いため、充電時間あたりの稼働時間はAndroidと比較しても劣らないのではないかと思います。
カメラ
専門ではないので細かいレビューはできませんが、かなりよくできていると思います。
iPhone 13 Pro Maxを買うきっかけの一つになったGalaxy S21 Ultraの露出のミスのようなことは全く起こらず、いつでも安定して写してくれます。これだけで私は満足です。
- 前述の通り、シャッターを押した瞬間から撮影される画像までの時間的なラグが少ない。
- ファインダーの画像と実際に出力される画像の差が少ない。
- HDRが極めて強い。やや不自然に感じるほど強い。
- iPhone13シリーズはかなり派手な色つけをします。私はPhotography Styleを使ってややコントラストと色温度を下げて使っています。
- ナイトモードの必要時間が12シリーズと比べても明確に短い。
- ポートレートモードの輪郭の認識を間違うことは減った(たまに間違う)
- 単純にx3(72mm相当)の倍率が便利。
ポート
Lightningはクソです。充電ケーブルを使い回せないこともクソですが、それ以上にデータのやり取りを有線でロクにできないことが信じられません。
Androidであれば本体にSSDを直差しして転送したりできますが、Lightningではそれができません。その上、このポートはUSB2.0相当なので転送レートが480Mbpsしか出せません。
動画性能がすばらしいのでどんどん撮りたくなりますが、動画のような大きなサイズのファイルを転送するには有線が適していると思うのですが、その点iPhoneは非常に不便です。