2021/03/16にkopek JapanがKeychron取扱を開始し、これまでクラウドファンディングでしか手に入らなかったKeychron K1 JIS配列が日本国内で一般販売されました。
が、実はkopekを挟まず直接KeychronからもJIS配列を注文できるようになっていたので、即決で買いました。
Keychron K1 Wireless Mechanical Keyboard (Japan JIS Layout) - Version 4www.keychron.com
総評
概ね良いワイヤレスメカニカルキーボード。というかMac/iPadで使用可能なJIS配列キーボードは他に代替できる候補がほとんどない。
ただ、薄型なのに小さくも軽くもないのはちょっとアンバランスさを感じるので、 75%キーボードKeychron K3にJIS配列が出たらiPad用に面白いかもしれない。
前提
私の使っているキーボードはHHKB professional Hybrid Type-SとProgresTouch Retro Silent-redとApple MagicKeyboard。全てJIS配列。
会社貸与のラップトップがJIS配列で固定であること、iPadはJIS配列の利点が極めて大きいことから基本的にJIS配列しか使いません。US配列にも良いところがたくさんあるのですが、日本語を主として打つ限り個人的にはUS配列の不便さを乗り越えられません。
HHKBの際に挙げた「求めるもの」は概ね変わらずですが、静音性をそこまで気にしなくて良くなったので以下の点です。
- マルチデバイスで使用可能(含むJIS配列)
- 小型
Keychron K1とは
Gateron low profile switchを採用した、マルチOS・Bluetooth+有線対応の、光るメカニカルキーボードです。macOS対応かつメカニカルは珍しく(しかもlow profile)、あまり競合の存在しないカテゴリーだと思います。
v4にアップデート
2019-2020にクラウドファンディングしていた頃のJIS版K1 v2も知っていたのですが、当時は見送っていました。個人的に許容できかった理由は以下の3つ。
- 一般販売されておらず、壊れたらもう買えない(=入手性が悪い)
- Gateron low profile Blue, Redしか選べない(Brown switchがない)
- Bluetooth 3.0 (Bluetooth 4.0以降で接続安定性が増しLowEnergyが使えるようになるため、非対応だと電池持ちや接続安定性の面で難がある)
しかし、今回の販売ページを見たらv4になっており、
- JIS配列一般販売
- low profile Brownもある
- Bluetooth 5.1
- 配色がKeychronぽく(v2はグレー一色だった)
キー数が87→91で増えるものの価格は通常版と変わらず、テンキーレス$84、フル$99。クラウドファンディング時よりも安い。
最高か?買う。
良かった点
前振りが長くなりすぎました。
技適
付いてます。問題なし。コンプライアンス大事。
ちなみに、説明書類も全て日本語版です。ちょっとびっくりしました。
価格
Keychron安いです。ただでさえ安いのですが、ネットでレビューしてくれている方に感謝しつつ紹介コード適用して10%引きで本体$75.4, 送料$20で、為替手数料を入れても¥10,630程度でした。しかもPayPal支払い可能。
JIS配列のlow profileメカニカルキーボードというとFILCO Majestouch Stingray(Cherry MX low profile, 有線のみ¥10,500)やLogicool G913 TKL(Logicool low profile, 無線¥30,000)ですが、競争力あります。
ちなみにkopekからこの商品を買うと¥14,800です。若干高いですが、納期が短くなり、英語を読む必要もなくなります。
納期
海外発送の割には早いです。Keychronは2営業日で出荷するよと謳っており、実際1日強で出荷されました。中国本土から香港経由でDHLで輸送され、注文から6日弱で届きました。
マルチペアリング、マルチOS
Keychronのキーボードは本体横にOS切り替えスイッチがあるので、Windows, Android, macOS, iOSに無理なく対応します。私は使用するOSが頻繁に切り替わるため、どの環境でもきちんと動作することは非常に重要でした。
キーボードショートカットで3台の接続先を素早く切り替えることができ、物理スイッチで有線接続に切り替えできます。素晴らしい。
配列
普通のJIS配列です。しかしMac配列対応のキーボードはとにかく少なく、さらにMac JIS配列に対応するキーボードはさらに少ないため、「普通」自体が貴重な存在です。
そのため、iPadに接続した際もJIS配列として認識されます(超重要)。Keychron K1はJIS配列最大の利点である英かなキーがちゃんと機能します!!!!!
Macに限った場合、Kalabinerを使って左右commandに英かなを割り振ることで不便なく使えるのでUS配列支持者も多いですが、ソフトウェアリマッピングできないiPadはUSキーボードの場合caps lockでのトグルしかできなくなります。つらい!みんなどうしているのだろう?
普段使っているHHKBも然りなのですが、65%や60%の小型キーボードは結構無理な並びが多く、変な配列をこれ以上覚えて扱うのは難しいので、変な配置がないテンキーレスは扱いやすいです。
見た目
実用性はさておき、薄型のキーボードって格好いいですよね。気分上がりますよね。
実用性はさておき、光るキーボードって格好いいですよね。気分上がりますよね。
実用性は関係ないけれど、Keychronのレトロなカラーリングがいいですよね。気分上がりますよね。
そういうことです。
良いとも悪いとも言えない点
キースイッチ Gateron low profile brown ロープロ茶軸
Gateronのlow profileは本当に薄っぺらくて驚きました。一般的なCherry MXとの互換性は全くありませんが、Kailh Chocと互換性があり、Cherry MX low profileよりも薄いらしいです。持ってないけど。 動作荷重55gは茶軸としては普通ですが、low profileのためストローク距離が短く底打ちします。作動点が1.5mm, 底まで3.0mmと非常に薄く、普段使っているHHKBが作動点3mm前後なので、意識して加減しないと底打ちしがちです。
私は1日に何万字も打つようなこともないので大して問題ではないのですが、このキーボードで大量に文字を打つ場合は慣れるまではちょっとしんどいかもしれません。
また、薄くても非静音メカニカルスイッチなのでカチャカチャうるさいのはどうにもなりません。もっとも、私が持っているHHKB Type-SやCherry MX silent-redが静かすぎるので、非静音茶軸のK1でここを比べるのはアンフェアとも思いますが。
良くなかった点
角度と重量と薄さ
角度調整ができません。角度がなさすぎてちょっと打ちにくいです。
重量は650g程度でテンキーレスキーボードとしては軽い部類ですが、そこまで軽くはないです。
厚みは20mm程度とメカニカルキーボードとしては極めて薄いためパームレストなしでも使いやすく、かさばらないという点は持ち運びに向いているように思うのですが、テンキーレスなので40cm近い長さがあります。もう少し小さければ、もう少し軽ければという印象が否めないためアンバランスさがあります。
K3の75%サイズだとiPadのお供に非常に良いかも。