おぼえておきたい

記憶力がないのでおぼえておきたいことを書いています。

MacBook Air, 2020 M1を今さら買った話

いまさら…というかM1 Mac miniもってる

ten-meteor.hatenablog.com

買ったモデル

MacBook Air, 2020 M1

8 cores CPU + 7 cores GPU, 8GB unified memory, 256GB SSD

Space Gray

いわゆる吊るしモデルの整備済み品。

どうして今MacBook Airを買ったか

  1. ドル高で近々値上げされる公算が大きい(Mac全般)
  2. 最近HP Chromebook x360 13cの調子が悪い
  3. 次のMacBook Airはしばらく出ない

なぜ吊るしモデルか

大前提としてMacはゲームができないのでWindowsを置換することができません。

また、手持ちのWindows機がi7-12700K+RTX3080, SSD1TBx4なのでゲームに関しても動画編集に関してもM1 Ultra級以上の性能があり、M2の性能をどれだけ盛ったところでデスクトップに投げるほうが安くて速いです。

結果としてラップトップはデスクトップが使えない場合に代用するサブ機でしかないため、大容量ストレージは必要なく、高いGPU性能も必要もなく、結果としてメモリも必要なく、高い拡張性も必要ありません。

M2じゃないの?

M2 MacBook Airもとてもいいものに違いありませんが、吊るしでサブ機を求める私の使い方の場合はM1との差額ほどの魅力を感じませんでした。メインで使いたい人はM2の方が良い面も多くあるでしょう。

M1 MacBook Airの筐体は2018にフルモデルチェンジ、2020にシザーキーボードにマイナーチェンジされたもので、十分現代的な仕様になっています。

また、Macは基本的に作りがよく、高いビルドクオリティに高水準のディスプレイやスピーカーを持っています。Lenovo ThinkPad X, Dell XPS, HP Spectre & Envyあたりに相当すると思います。M1もM2も良いものです。

価格

今回はM1の最小構成整備済み品で¥106,800。なんとか初出のときよりも安いです。

M2 MBAの整備済み品はまだ出ていないので定価の¥164,800が基準だと思います。(2022/11/01 整備済み品が\148,800で販売され始めました)

そもそもM1は初物であったために意図的にに安価に市場投入されたという背景があります。MBA M1は発売時$999, M2は$1,099なのでそもそも安かった上に、M2発売後にM1は$899まで下がりました。

現時点のMacは$1=¥125くらいで計算されているので相当マシなんですが(2022-10-27の実勢レートが$1=¥147)、差額¥58,000は大きいです…

Rebatesで1%還元できるほか(M1のみ、M2は不可)、楽天Apple Storeカードを買いまくることで実質的に10%程度還元することができます。またMacは比較的リセールバリューが高いため、それも考慮するとWindowsを含めても決して高い方ではないと思います。

デザインと筐体

個人の好みの問題です。個人的にはM1、M2どちらも良いです。私は過去にMBAを使ったことがなかったのでM1でさえも新鮮な感じがします。

カラーは新色スターライトもミッドナイトも好みでなかったので、結局シルバーかスペースグレーの方が好きです。

重量は誤差です。1.29kgから1.24kgでは-4%くらいです。これを「実感できる」ほど私は感覚が鋭くありません。また、モバイルラップトップを見渡すと、1.24kgでもそれほど軽い方ではないです。

厚みは最厚部4mm程度の差ですが、この差で入らないケースとかはあまりないと思うので、デザインの差と見るべきだと思います。

ディスプレイはノッチがあってもなお、大きい方が良いと思います。明確な差はそれくらいでしょうか…

パフォーマンス

大前提として、私はMBAをサブマシンとして使うつもりで、最小構成しか検討しませんでした。

最小構成で買うことを前提にした場合、差はあるのでしょうが差が生じる場面がかなり限定的だと思ったため、M2が大きく優位だとは考えていません。

M1はTDP10W程度のシステムとして見ると、2年前どころか現行のAlder Lake-UやZen3と比較してもなお見劣りしません。

M2は発売から日が経ってたくさんの人が試してくれたので、たくさんのことがわかるようになりました。

  • CPUのシングルスレッド性能は10%ほど高い。マルチスレッドはピーク時に20%程度高い。写真現像や動画のエフェクト処理などで差が出やすい。ブラウザ程度だと差を人間が認識できるか微妙。
  • クロックアップGPUコア数増加によって継続的な負荷がかかるとサーマルスロットリングをM1以上に起こしやすい。特にGPUの発熱が大きい。
  • 10コアGPUにアップグレードすれば当然GPUの性能は大きく伸びる。ただしメモリを16GB以上にしないと足を引っ張る。
  • 吊るしの256GBの場合SSDの速度が落ちてしまう(NANDチップあたりの容量が増えて、チャネル数が減った)。特に大容量データの移動やメモリが不足してスワップが起きた時に不利。
  • M2はMedia Engineが強化され、特にProResのデコード・エンコードにおいて大幅に高速化した。一方、M1の時点からH.264, H.265のハードウェアデコード・エンコードは対応しているためそれほど大きな差はない。

動画書き出しをテストして書き出し性能の差からメモリ16GB SSD512GB以上を勧める意見が散見されますが、そこまで構成を盛るとMBP14とかなり価格が近くなるため、性能やディスプレイやスピーカーを犠牲にしてでも軽さとバッテリーを取るべきか検討するべきです。

(動画書き出しにおいては、エフェクト・トランジションなどを処理するのがCPUとGPUエンコードエンコーダーに依存するため、相対的にどちらの負荷が大きいかで必要な性能が異なります。エンコーダーはM1, M1 Pro/Max, M2でそこまで大きな差はなさそうですが、CPU・GPUは明確に差があるためM1はM2に勝てないし、M2はM1 Proに勝てません。)

ただし、私はサブなので動画書き出しの性能をそこまで要求しません。

端子と拡張性

MagSafeはアンチ独自規格なので使うことはないです。歓迎する人がいることはわかりますが、私にとってはあってもなくても同じ。

MacBookしか充電できないケーブルのために充電器を取られるくらいなら、スマホiPadも充電できるUSB type-Cのほうがはるかに便利です。

拡張性はM1もM2もUSB type-Cを2つだけと同じでほとんどありません。

カメラとマイクとスピーカー

macOS 13 VenturaでiPhoneをカメラとマイクにできる機能がついたため、相対的にカメラとマイクの価値が下がりました。

カメラはスペック上は上がっているように見えますが、褒めている人をほとんど見ません。

スピーカーもスペックシートだと改善したような書きっぷりですが、実際に「M2が良くなった」と言っている人はほとんどいないです。それでもM1の時点で高級ラップトップとして戦えるだけのスピーカーだと思うので及第点じゃないでしょうか。

バッテリー

持続時間は誤差レベルの差のようです。どちらもとても優秀です。

M2 MBAはPD67W(20V-3.35A)対応なので充電がとても速いです。これは羨ましい。

M1はPD45W(20V-2.25A)なのでやや遅いですが、これでも充電周りは十分優秀な部類です。そもそも減りませんしね。

キーボード

Macのキー配列はラップトップの中でも比較的まともで、変な妥協がないと思いますが、どうでもいいです。

M1とM2で打鍵感の差があるらしいですがどうでもいいです。自作キーボード派なので。

世にはUS-ANSI配列至上主義の方々がいらっしゃいますがどうでもいいです。自作キーボード派なので。むしろ日本国内における入手性とリセールバリューは日本語配列の方が良いです。

打鍵感とか物理配列を語るなら作ったほうが早いです。適当なカスタムキーボードに高級スイッチつければ全てがどうでも良くなります。それ以上の沼は知らないですが。

おまけ:どうしてかつてMacBook Airを買わなかったか

  • 2年前はM1が初物だったため、リスク回避のため安いほう(Mac mini)が良かった
  • 当時MacBook Airは品薄だった
  • 当時は部屋が狭かったため、部屋内でPCを持ち運ぶ必要がなかった

今思えば2020年にM1 MBAを買っておけばよかった気がしますが、当時の情報からその判断をするのは無理だったので、仕方のないこと。

Drop +OLKB Preonic Keyboardを買って愛用しています

見た目で買いました。

Preonic keyboardとは

OLKBが設計・製造しているOrtholinear(格子配列)のキーボードです。

Ortholinearキーボードでは同じOLKBのPlanck(12x4の48キー)が恐らく最も有名です。Preonicはその姉妹キーボードで、数字列が追加されて12x5の最大60キーになっています。

また、完成品ではなくパーツ詰め合わせのDIYキットとして販売されていますが、はんだ付け不要キットとなっており、スイッチとキーキャップだけ準備すれば使用可能になります。

Planck, PreonicともにDropで販売していますが、時々しか在庫が追加されないため品切れのことも多いです。

https://www.notion.so/Drop-OLKB-Preonic-keyboard-922035d6c5d648bbb812b8c39e65d055#58d8e43cd4cc467c8bdd9e936240eb7d

Ortholinear

Preonicは縦横が揃った配列(OrthilinearとかGrid layoutとか)になっており、一般的なrow-staggeredよりもキーの密度が高い上に列が少ないためキーボード自体の横幅がかなり小さいです。

一般的なキーボードの物理配列はRow-staggered(横ずれ)配列です。上下のキーが斜めに並んでいますが、これは人間工学的な理由ではなく、かつてtypewriterだった時代のエンジニアリング的な制約のなごりとのこと。今となっては慣習以外に特に理由がないそうです*

何より見た目が特徴的できれいですね。

構成

  • Keyboard: OLKB Preonic
  • Case: Preonic Orange
  • Switches: Gateron Ink v2 Black+ Gateron G Pro Red+ Gateron Oil King
  • Keycaps: Epomaker XDA Dye-sub Dawn

スイッチもキーキャップもなんとなく買って放置していたありあわせですがそれっぽくなったのでヨシ。

アルファキーはBlack Ink、Modキーはめったに押さないキーがG Pro Red、よく押すキーはOil Kingに付け替えました。Black Inkが高すぎてケチったせいで数が足りなかっただけです。

最近タクタイルスイッチで68g程度の重めの荷重に慣れつつあるので、かつて重くて諦めたGateron Ink Blackもいつの間にか普通に使えるようになりました。最近は評判のよいリニアスイッチが多くなりすぎてInkも影に隠れがち(というかInkが高すぎる)です。

キーマップ

PreonicはPlanckと比べればキー数が多いとは言え、Ortholinearな上に12列しかないため、キーマップの最適化は必要だと思います。まず間違いなく既存の配列のままでは収まりません。

検索してもQMK configuratorを使ったリマップばかりがヒットしますが、Planck v4以降とPreonic v3以降は一応VIAのサポートリストにも載っており、VIA(もちろんRemapも)でGUIだけでリマップが可能です。これは届いて実際にやってみるまで自信が持てませんでしたが、やはりできました。

ただし、届いたそのままではVIAは使えないので以下の手順でVIA対応ファームウェアを書き込む必要があります。

VIA/REMAP導入手順

  1. VIAの公式サイトからPreonic_rev3のVIA用ファームウェア(.binファイル)をダウンロードします。
  2. QMK toolbox等を使用して1でダウンロードしたファームウェアをPreonicに書き込む。
  3. ここまででVIAは使用可能。Preonic_rev3はVIAにマージされているので、VIAを起動するだけで認識します。デフォルトで設定されているレイヤーは0-3の4つです。
  4. RemapにはPreonicはマージされていないため、使用するには.jsonファイルを取得する必要があります。githubのVIAのページにあります(the-via/keyboards/v3/olkb/preonic/rev3)。
  5. Remapにアクセスし、Preonicを選んで4で取得した.jsonファイルを選択するとリマップ可能になります。

 

キーの数自体は最大60と結構多いですが、通常のキーボードは横に最大14のキーが並んでいるのに対してPreonicは列の数が12しかなく、圧倒的に足りません。アルファキー(アルファベット)以外のキーはことごとく「見慣れた場所」には置けないため考える必要があります。

現状のキーマップ

Layer 0



会社のラップトップがJP配列固定のため、OSのキーボード配列をJPに揃えるためにJP配列でキーマップを定義しています。

色々と試したのですが、BSがR1、EnterがR3の右端でないと違和感が強かったのでこれを優先しました。また、英語では優先度が低いものの日本語だと頻発するハイフンも元の位置に近い形に残しています。BSの位置はどう考えても遠く、運指の効率が悪いのはわかっているのですが無意識に押してしまうので現状ここです。それでも通常の配列を思えばEnterとBSはかなり内側に来ているのでそれだけでも手が動く範囲は小さく済みます。

Speceは左で押すため右側はBSにしていますが上述の通り活用できていません。またSpaceの左右は変換と無変換(長押しでCtrlとAlt)で英かなを切り替えます。

また、Ortho初心者で違和感を克服できなかったのでR4は右に1つずらしています。右Shiftを使うことは少ないので弊害はほぼないですが、Aの下というホームポジションから近い場所が死んでいるので改善すべきとは思っています。

Layer 1



狂気のShiftレイヤーです。

JP配列でOSに認識させているので狂ってしまう記号系を強引にANSIと整合させています。こんなアホみたいなことができるのがカスタムキーボードっぽいところです。

Layer 2

アローキーとテンキーレイヤー。

デフォルトレイヤーからアローキーを追いやってしまったのでこのレイヤーに置いています。Ortholinearだと縦横に揃うので矢印の位置関係が理解しやすくて良いです。

右側が余るので数字を並べていますが、いかんせん普段テンキーを使わないせいで全然使いこなせていません。そもそも平時に数字を打つことがないです。

また、大量にキーが余っています。

Layer 3

余り。

ANSI配列で認識させるシステム用に使っても良いかもしれない…

2022-05-04追記。TG(3)でlayer 0とトグルするように設定。iPadOS用にANSI配列のままで動作するように変則なしで設定。

使ってみて

Ortholinear

横ずれが縦になるだけやろー、と思っていましたが全然別物でした。使い始めてすぐにどうにもならないと思ってR4を右に1つずらしました。

よくよくRow-staggeredのキーボードを見るとわかるのですが、行ごとに0.25または0.5Uずつずれているので、QとZは0.5-0.75Uもずれています。これが真下になるのでR4がものすごく違和感がありました。R4を右に1つずらすとかなり違和感が減りました。

少し慣れ始めると縦にまっすぐ並んでいることのメリットは結構感じられて、”DE”や”KI”がまっすぐ上下にくるので同指で続けて押しやすかったり、著しくキーボードの横幅が短くなることで手を動かす範囲が少なく済んだりします。特に右端に置いたEnterやBSはかなり近いので、端と言いつつもそんなに苦ではないです。

また、アローキーレイヤーやテンキーレイヤーとの相性が著しく良いです。

5x12

Preonicは最大5x12の60キーです。Planckの4x12より1行多いとは言うものの絶対数としては少ないです。

また、60%キーボード(61キー)と普通呼ばれる配列は横に14キー並ぶので2列足りず、右側の記号系のキーの位置が壊滅します。普通EnterやBSがある位置には何もないので、右側の配置は吟味する必要があります。

一方で、R5のキーがとても多いのでショートカットキーやレイヤーキーの割り振りに非常に余裕があります。Row-staggeredだとR5はあまり押さないのでこのキーの分布の違いも結構混乱しました。

配置が壊滅するせいでキーキャップもかなり相性があるので、Ortholinear用を買うか、XDAなどの列ごとの形状の差がないプロファイルを選べば埋めること自体は苦労しません。

角度

Preonicのケースは全く角度がないフラットケースなので、大きさや見た目は良いのですが打ちにくいです。何か台に乗せて角度をつけるとか、ゴム足を前後で高さを変えるようにして角度をつけるとよいと思います。

簡素なケースなぶん薄く軽くなっているので、これは諦めています。

見た目

良い。少々の使いにくさなんて忘れてしまった。

小さい

小さい。かわいい。

 

この記事はOLKB Preonicで書きました。

Keychron Q2レビュー4 キーマップ沼を覗く

はじめに

Keychron Q2はQMK/VIA対応のキーボードであるため、ユーザー側でかなり自由にキーマップを変更できます。

キーボード側にキーマップを書き込むため、異なるハードであっても基本的に同じように動きます。そのため、ソフトウェア的なリマップツールが存在しないiPadChromebookのようなデバイスであってもリマップが有効になります。

私はカスタムキーボード初心者なので、まずは一般的なUS-ANSI配列に極力準拠したものを目指しました。

Keychronの推奨はVIAですが、今回はVIAではなくVIA互換webサービスであるREMAPを使用しました。インストール不要で簡単に扱えるので素晴らしいです。

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Keychron公式ページにあるjsonファイルを読み込ませることでキーマップを編集可能になります。

まだまだキーマップは試行錯誤しながらアップデート中です。

Layers

Keychron Q2が初期から設定されているレイヤーは0~4の5つです。多くの場合は足りるでしょう。

キーの数が少なくなった分、Keychron Q1やQ3よりも1レイヤー増えています。また、Q1 はデフォルトレイヤーがMacが0と1、Windowsが2と3でしたが、それぞれ0と2、1と3に変更になっています。

Layer 0: macOS default

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Macモードのデフォルトレイヤー。背面のスイッチをMacにすることで切り替わります。

Mac及びiPadと接続する場合に使用し、US配列としてシステムに認識させる前提でキーマップを設定しますAppleバイスはキーボードの論理配列がUSであってもLang1, 2キーを日本語入力中の英数かなキーとして認識できます。

デフォルトマップから変更した点は

  1. Caps Lockキーの位置にもCommadを設定。
  2. Left Commandの短押しにLang 1 (英数)、Right Commandの短押しにLang 2 (かな)を設定。長押し時はCommandのまま。
  3. Fn1は使用しないため、Optionを設定。
  4. Space長押しにレイヤー4への移動を設定。

くらいで、ほとんどデフォルトのままです。

キーボード側にキーマップを書き込んでいるため「Kalabiner」も「英かな」も不要な上、iPadOSでも全く同じように動作します。

Layer 1: Windows default

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Windowsモードのデフォルトレイヤー。背面スイッチをWindowsにします。ChromeOS、Androidにおいてもこのレイヤーのほうが良いです。

変換/無変換キーを使うために物理的にはUS配列ですがソフトウェア上JP配列として認識させる前提でキーマップを作成します。これらのOSでは英数かな切り替えに変換/無変換キーを使用できますが、論理US配列では変換/無変換が存在しないため認識しません。

  1. 配列が異なるため、同じキーコードでも異なる文字となってしまう記号キーを中心に印字通りのUSの配列で使用できるように変更。
  2. 1の結果Shiftキーがまともに使えなくなるため、左Shiftをレイヤー3へ移動(MO(3))とし、Shift配列用のレイヤーをまるごと作成。
  3. 左右Altキーの短押しに変換/無変換を設定し、必要に応じてソフトウェア的に変換/無変換キーにIMEオンオフを割り当て。
  4. Caps lockの位置にCtrlを設定。
  5. Fn1は使用しないためCtrlを設定。

ちなみにChromeOSではCaps Lockの位置にEverythingキーがありますが、これはWindows/Commandキーとキーコードが同じなのでこの配列だと位置がずれます。強引に何とかするのであればChromeOS用にレイヤーを用意したほうが良いかもしれないです。

Layer 2: 空き vacant

もともとmacOS用のメディアコントロール用のレイヤーでしたが、使わないので削除した結果、空きレイヤーになってしまいました。

(普段は外部スピーカーを繋いでおり音量はスピーカー側でしか制御できず、外部モニターの明るさはモニター側でしか制御できないので重要度が低いです。)

layer 3: Shift

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もともとWindows用のメディアコントロールレイヤーですが、使わないので全部まるごと書き換えます。

物理US配列を論理JPキーボードとして認識させることで生じるズレを、Shiftに相当するキーコードをレイヤーをまるごと設定して強引に解決します。

数字列、記号列はJP配列で認識させると全く違う並びになってしまうのでほとんど新規で振っています。

欠点として、左Shiftキーは本来のShiftとしての役割を持ってません。左Shift+アローキーはそのように設定しているため効きますが、左Shift+マウスクリックは認識しません。これはもうどうしようもない。

 

Layer 4: Function and Arrow

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レイヤー移動はSpace長押し。

Fキーとアローキー、キーボードLEDの設定キーを配置します。まだ物を置く余地が多いです。

実験的に、誤爆しづらい右の方にアプリケーション終了のAlt+F4、Ctrl+Alt+Del、System PowerDownを置いています。たまに使います。

アローキーをホームポジションに設定することでわざわざ右下のアローキーを使うことが非常に少なくなりました。実は60%で足りてしまう事がわかりました。が、アローキーの見た目が好きなので、視覚的に65%のほうが好きです。

改善の余地

  • Layer 2と4ががら空き状態なので、まだ多くのキーやマクロを仕組むことができます。特に数字レイヤーを実装した場合、40%キーボードへの道を進むこともできます。
  • Shiftキー周りの実装がそんなにスマートではありません。結果として本来のShiftとShiftレイヤー遷移キーを意識して使い分けるシーンが多く発生してしまっています。

 

この記事はKeychron Q2+Durock T1で書きました。

Keychron Q2レビュー3 キーボード初心者がスタビライザーを直した話

前の記事

 

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Keychron Q2のスタビライザーに 初心者が悪戦苦闘した話。

音がおかしかったら取り付け不良を疑いましょう。そしてネジを潰さないように気をつけましょう。

経緯

音がおかしいEnterとBackSpace

Keychron Q2が届いてしばらく使っているうちに気が付きました。 「あれ?EnterとBSの音だけおかしいな?」

この2キーは2Uと2.25Uの大きさでどちらもスタビライザーが入っている大型のキーなのでほかの1Uのキーと音が違うのは当たり前なのですが、左Shiftと比較してもスチャスチャ言うし何かがおかしいぞ、ということで分解してみることにしました。

スタビライザーがはまってない

ボトムケースを外してPCBを見たところ、どう見てもこの2キーのネジ留め式スタビライザーのネジが浮いていました。素人目にも「多分これだな」という感じだったので締めました。

ネジを潰す

BSキーのスタビライザーはきちんと締めることができて遊びがなくなったので音が静かになり、左Shiftに近い音がするようになりました。

しかしEnterのスタビライザーのネジが1つ渋くて全く締まらず、無理に力をかけたら一発でネジ山が潰れました。不器用…

結局このやかましいEnterとともに数日過ごしました。

必殺ネジザウルス

そう言えば潰れたネジを強引に外す製品をホームセンターで見たことがあるなぁと思い出し、Amazonを検索。今回のような非常に小さいネジを外せそうなネジザウルスZを見つけて購入しました。

エンジニア ネジザウルスZ φ2~5.5mm用 PZ-60

これは大成功で、ラジオペンチでは刃が立たなかったネジがあっけなく外れました。

今度こそ直す

今度はPCBの裏から触るだけではなく、スイッチもプレートも外してPCB単体にして、スタビライザーも取り外して観察してみました。

どうやらスタビライザー側のねじ切りがやや渋いだけらしいと思われたので、スタビライザーの交換はせずにネジにグリスをつけてワッシャを噛ませて遊びがなくなるように締めました。成功。ついでにスタビライザーの下にマスキングテープも貼っておきました。

夜な夜な少しずつ、初めて触るキーボードと格闘して、部品取り寄せに1週間くらいかかって、やっとスタビライザーが本来の性能を取り戻しました。やったぜ。

やったことはまじでただネジを締めただけなんですが、まさかこんなに苦戦するとは思っていなかったです。不器用は生きづらい…

とりあえずキーボードの構造はちゃんとわかったので学びを得たということで良しとしましょう。

この記事はKeychron Q2+Durock T1で書きました。

Keychron Q2レビュー2 キースイッチ沼を覗く

前の記事はこれ

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はじめに

Keychron Q2はhot-swappableモデルなので、一般的なMX互換スイッチであれば交換が可能です。

fully assembledであれば最初からスイッチが付いているのでそのままでもいいですが、世の中には無数のスイッチが販売されているので、付け替えて押した際の特性を大きく変えることができます。

カニカルキーボード初心者なのでレビューなんておこがましいのですが、自分が考えたことややってみたことを書き残す意味も込めて書きます。

デフォルト:Gateron G Pro

Q2のデフォルトスイッチはGateron G Proスイッチです。出荷時から潤滑されたスイッチですが、感触はなめらかになった通常のGateronスイッチに近いように感じました。redとbrownは軽くて滑らかなスイッチとしては安い割に結構良いのではないでしょうか。

ちなみに、キーボードと一緒に注文すると非常に安いスイッチで、USD10/35pなので1個あたり約USD0.3、約\35です。これでpre-lubedです。

plan 1:Gateron Ink V2 Black

結論からいうと採用しませんでした。単純に好みの問題です。リニアがそんなに好きになれなかったのと、重すぎた。

リニアスイッチとして王道と言われるGateron Ink Blackを買いました。Gateronの高級スイッチなのでやや高く、約¥110/pcです。

評判通り非常に滑らかなスイッチであることは私にも感じられます。潤滑していないにもかかわらず樹脂や金属がこすれる感じがあまりしません。

まず初めて重いリニアスイッチを触ったので最初はバネの強さに少し驚きましたが、少し慣れてそんなに苦ではないように感じてきました。しかし個人的には力の入りにくい薬指や小指で押すbackspace, return, tab, caps lock, shiftなどのキーで特に重く感じてストレスでした。

底打ちまで行くと非常に重いため、必然的に底に付く前に離すように打つことになります。そもそも結構低い穏やかな音がするスイッチですが、底打ちしなければさらに静かになるので、Gateron G Pro Redと同じリニアであっても音の印象は異なりました。

また、Gateron Inkは見た目が良いです。Q2はフレームがあってあまりスイッチが露出しないので誤差なんですが、気分は良いです。ただ、Red, Brown, Yellow, Blueは透過するRGB LEDの光の色を大きく変えてしまうと思われるのでそこは好みがあるかもしれません。Blackは色はあまり影響を受けませんが暗くなります。

plan 2:Durock T1 transparent

現状これです。

Holy Pandaのクローンスイッチの一つとして有名なタクタイルスイッチ。タクタイルが好きなので買ってみました。少し高めで約¥100/pcです。

Holy Pandaに代表されるバンプの長いタクタイルスイッチは初めて触ったので、単純に新鮮でした。

actuation forceが67gと結構重い上、タクタイルの特性上底打ちしやすいと私は感じるので、リニアのように静かに打つのは難しいかなと思います。この独特な音もまたタクタイルスイッチの特徴なので、自宅は良いとしても職場でヘイトを集めないように気をつけなければいけません。

国内ではTALP KEYBOARDさんで購入可能です。Durock T1ってハウジングがスモークブラックだった気がするんですが、現在は透明版が買えます。また、静音T1のShrimp、POM素材のSunflowerもあるので好みに合わせて。私は静音はあまり好みではない&Keychron Q2のRGB LEDを活かしたかったので通常版を買いました。

ケチって60キーしか買わなかったので、足りない7個(アローキーとins, del, home)はお試しで買ったFeker like Holy PandaとGateron G Pro Redで埋めました。1つのキーボードなのに複数スイッチのテスターみたいになっていて、特に同じタクタイルでもDurock T1とFeker like Holy Pandaを比較できて楽しいです。ややFekerのほうが重く、高い大きい音がするように感じます。(普段めったに触らないキーばかりなので実用上の問題は全くないです。強いて言えば透明ではないFekerだけ光がやや弱いことくらい)

個人的には同じDurockのMedium tactile switchも触ってみたい欲はあります。

今後

これ以上スイッチ買ってどうするんだという感じがしますが、色々触ってみて、今の自分にはタクタイルが心地よいということを認識できたので、たくさんあるタクタイルスイッチを色々触り比べてみても面白いかなぁと思っています。

HHKB Professional Hybrid Type-Sの東プレ静電容量無接点静音スイッチも気に入っているのですが、今回リニアとタクタイルの特に有名なスイッチを触ってみて、まだまだ素晴らしいスイッチは世の中にたくさんあることを認識できました。

 

この記事はKeychron Q2+Durock T1+Keychron Retro Mac PBT keycapsで書きました。

Keychron Q2を買ったのでレビュー1

キーボード沼初心者の私が評論するのは不適切ではないかとは思いつつも、Q2について日本語で書いてある文章はそんなに多くないように感じられたので書いてみることにしました。キーマッピングなどは別に書くことにしてまずはファーストインプレッション。

2022/03/26 やや追記

結局2台目を買って職場と自宅に設置しました。

↓続き

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買ったキーボード

Keychron Q2 non-knob fully assembled US-ANSI, Navy, Gateron G Pro Brown

Brown switchがいいと思ったらNavyしか在庫がなく、Knobは全部売り切れでした。が、Navy(というかブルー)は綺麗なのでよし。

在庫はけっこう頻繁に追加されているような感じなので、こまめに見ていると復活するかもしれないです。

1週間使った時点の総評

価格を考えると非常に良いキーボードだと思います。自分で作らずともカスタム性の高いキーボードをお手軽に使うことができます。既存のキーボードに不満があり、Q2のカスタムで解決できるのであればおすすめです。

小さいにも関わらず暴力的に重いため携帯性が皆無であることがやや取り回しを悪くしていますが、重いことは悪いことばかりではないため良しとします。

Keychron Q2とは

ここ数年ガンガンと新しいキーボードを出しまくっているKeychronが2022/01に発売した65%サイズのカスタムキーボード。昨年夏に出たQ1の改良小型版という位置づけ。

Aluminum body, QMK/VIA compatible, Hot-swappable, RGB LED, Gasket mount, Pre-lubed switchとこれまでのKeychronにはなかった豪華な仕様を載せまくったキーボードで、Keychronの中では高価な製品と言えど、これで$169は安いなあという感じです。

半年ほど前に発売されたQ1の際に良くないと指摘されていたケース内の金属音とキーキャップの材質が改善されており、短期間でフィードバックから製品に反映されているのを感じられますね。

ちなみに、65%サイズは最近のカスタムキーボードでは流行りのレイアウトらしく、Qwerterkeys QK65, Meletrix Zoom65, Momoka Zoo, KBDFans KBD65など 競合がいっぱいあります。デザインが凝っているわけでもなく、特別高級仕様なわけでもありませんが、GBではなく在庫販売でこの価格なのは評価できると思います。

Keychron Q2 QMK Custom Mechanical Keyboard

価格

今回買ったのはNon-Knob Fully assembledなので、$169+送料$28で$197でした*。

送料は遠隔地扱いされてしまうと追加料金がかかるそうなので、居住地次第でやや増えるかもしれません。

*JPY16,667以上なので、近々輸入消費税の請求が来るはずです。barebornは$149なので、これ単体であれば微妙です。

筐体

重い。

65%レイアウトなのでサイズは非常に小さいのですが、約1.6kgと信じられないくらい重いです。似たサイズのHHKBが550gなので3倍くらい違います。一度置いたらそうやすやすとは動きません。

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65%なので60%の配列にテンキーを足した感じ。基本的にはfnキーを使ったレイヤーを活用してFキーなどの不足を補う思想のレイアウトです。横も縦もかなり小さいので、デスクでの占有スペースが少なかったり、手を動かす範囲が少なく済むなどのメリットがあります。

小さいのでアーキスのProgress touch Retro tiny用のキーボードケースに収まり、コンパクトに携帯できます。携帯してます。

接続

ワイヤレスメカニカルキーボードがKeychronの代名詞でしたが、Q1, Q2は有線仕様です。曰くQMK/VIA対応かつ無線は間に合わなかったとか。無線対応かつQMK/VIA対応キーボードとしてK8 Proが公式にアナウンスされているので、いずれ出ます**。

が、Keychron製品は日本国内で販売したK1とK8のJIS版を除いて日本の技適認証を取っていないはずなので、そもそも無線は使えません。そう考えるとそもそも有線しかないQ2でも問題ありませんね。

デフォルトのキーマップでもMacWindows両方に対応していますが、キーマップは自力でどうとでもできるため、実際のところほぼどんなシステムでも使うことができると思います。

**Keychronより公式にアナウンスがあり、K8 Proは2022/03/01からKickstarterでプロジェクト開始だそうです。

レイアウトとキーリマップ

現状Q2にはUS-ANSI配列とISO配列しか存在しないので、JP配列は選べません。ところが私は基本的にJP派です。(iPadOS、ChromeOS、WindowsではJPのほうが英かな切り替えがより優秀なため)

しかしQ2はQMK/VIAに対応しているため、ここで配列の是非を問う必要はありません。スイッチの物理的な位置関係はどうにもなりませんが、配列とレイヤーは全て設定可能です。JPの変換/無変換キーは捨てたくないので物理的にはANSIですが、JP配列としてリマップしました。

昨年稼働し始めたwebサービスのRemapが便利そうなので、VIAの代わりにこっちを使います。

マッピングの試行錯誤は別の記事に。

スイッチ

Gateron G Pro Brownにしました。pre-lubedということで、工場で潤滑されて出荷されるスイッチです。タクタイルが好きなのでbrown。

茶軸ですが、G Proは通常版Gateronに似ていてタクタイル感は強くないやつです。ちょっと物足りない。pre-lubedのせいか55gというスペック値よりもかなり軽く滑らかに感じます。

このキーボードはhot-swappableなので、Cherry MX互換のあるスイッチに自由に付け替えできます。気に食わなければ替えましょう。どう考えても沼ですね、スイッチ。

barebornとfully assembledの差額が$20しかないのに、Gateron G ProとPBTキーキャップが付いてくることを思うと、自分で付け替えるにしてもfully assembledの方がお得な気はします…品薄だけど。

キーキャップ

Keychronのキーキャップと言えば非常に安っぽいやつで有名だった気がするのですが、Q2はPBT double-shotとなっており、やや良い仕様になりました。Q1のABS double shotのキーキャップは不評だったようですね。

OEMプロファイルの高さにSAの形状を取り入れたOSAという少し変わった形状をしており、SAの特徴からやや丸っこい印象の見た目です。フォントやキーキャップの色も相まってデザイン的には結構ポップな感じになります。また透過非対応なので、LEDはあまり見えません。

が、裏返すとわかりますが、結構作りが甘いです。厚みもそんなにないです。なのでとりあえず使えればよいという程度であればいいですが、それほど良いものではないです。結局付け替えるとちょっと幸せになれます。

3色展開ですが、Keychronらしくどの色も結構攻めた配色をしているので、穏やかなデザインが好きならキーキャップ沼の住人でなくてもキーキャップを替えないといけないかもしれません。

 

この記事はKeychron Q2 + Gateron G Pro Brown + Keychron OSA PBT double-shot keycapsで書いたあと、Keychron Q2 + Durock T1 + Keychron XDA PBT Retro keycapsで追記しました。

Apple Magic Keyboard for iPadを買いました

いまさら買ったMagic Keyboard

前提

私が持っているのはiPad Pro 11inch 2020 WiFi+Cellular 128GB。

買ったのはMagic Keyboard for iPad (JP配列)。

3行

詰めが甘い

高い

間違いなく唯一の体験はできる

悪いこと

開きにくい

ヒンジの硬さと指の引っ掛かりにくさが相まって開きにくいです。使い始めの開くアクションの体験が悪いと感じるのですが…慣れでしょうか?

高い

みんな知ってる。

不安定

不安定。

webベージやアプリによってスムーズにトラックパッドのスクロール時の慣性が働かなかったり、ちゃんとカーソルが変形しなかったりすることが多発します。

また、キーボードも時々US-ANSI配列と認識されてしまい、印字と文字がずれます。そして急に戻ります。US-ANSI配列でも打てるのですが、今どっちの配列で認識されているのかわからないので不便極まりないです。

ハードウェアというよりもソフトウェアの問題ですが、iPadOS15.3になってもこんなものなのでしょうか。詰めが甘い。

重い

これも周知の事実。本体単体の2倍を超えて1kgに達してしまいます。

良いこと

見た目

ワンパッケージに全部おさまり、展開時の専有面積も最小限。デザインも独自性と実用性がある。

あと個人的には、かな文字があるJPキーボードの見た目は結構好きです。ANSI/ISO以外のその国独自のキーボードレイアウトというのは結構レアなので、割と欧米人には受ける。

ラップトップに近いキーボード

11インチはかなり手狭なものの、そもそも11インチに収まるキー数には物理的に限度があるので諦めるしかないです。打鍵感自体は普通のラップトップのそれで、別に良くはないです。

そして貴重なiPadできちんとJP配列として認識されるキーボードです。iPadでJP配列のママ使えるのは、Mac用Magic KeyboardとMacモードを備えたキーボードしかないです。

US配列キーボードを使う場合、MacにおいてはKarabinerや英かなでcommand単押しを英かなキーとして機能させることができるためそんなに困ることはありませんが、iPadには現状そのような機能がないため、IME切り替えはトグルしかできなくなります。そしてiPadMacで文字入力のお作法が変わってしまうので、これは嬉しくないですね。

常時接続・即起動・即使えるキーボードとトラックパッド

Magic Keyboard for iPadにしかできないこと1。外部キーボード+外部マウスでも実現できる環境ではありますが、bluetooth接続だとどうしても出して電源入れて接続するステップを挟む必要があります。マウス込みの場合はそれが2回。これが面倒くさくて使わなくなります(自分の経験)。

また、マウスは全体的に横スクロールが絶望的に苦手な一方、iPadのUIには横スクロールに相当する操作が非常に多いため操作性はかなり悪いです。トラックパッドのほうがiPadOSに適しています。

すぐ使えることは、一回あたりの時間的には些細なことであっても、心情的に面倒臭く感じるか否かには結構重要なポイントだと感じています。

重いけど軽い

何言ってるのか分からないですが、軽いです。iPadをラップトップ的に使うことを前提にするのであれば。

確かに600gあるMagic Keyboardは重いのですが、他の選択肢もそもそも重いのです。

  • Smart Folio(175g)+Magic Keyboard for Mac(230g)+Magic Trackpad(230g)=635g
  • Smart Folio(175g)+Magic Keyboard for Mac(230g)+MX Anywhare3(99g)=504g

下はこっちのが軽いじゃん、となりそうだけれども、もしマウスとキーボードを別に持ち歩くなら私はマウスとキーボードもケースに入れるのでさらに重くなります。

が、前提を打ち崩してiPadをラップトップとして使うことをやめると劇的に軽くなるので、これ以上の重量の議論は不毛です。とにかく軽いんじゃ。

展開状態からはすぐに外せる

Magic Keyboard for iPadにしかできないこと2。展開状態からであれば一瞬で外して薄くて軽いタブレットに変形できます。外して使うことを想定するからこそ、”MacBookでいい”と言えなくなります。逆に言えば、一切外さないならiPadである必要はほとんどないです。

外してApple Pencilを使ったり、タブレットスタンド+HHKBなど、構成を柔軟に変えられるのもiPadの良さです。

次機種にも継続して使えると嬉しいが…

ここしばらくiPadシリーズは同じ形状が継続しており、オプションパーツの互換性が保たれています。(iPad Pro 2018, 2020, 2021とiPad Air 2020が共通)

Magic Keyboard, Smart Keyboard Folio, Smart FolioApple Pencil 2の互換性がもう少し保たれてくれると、本体だけの買い替えでグレードアップできるので嬉しいところです…